1912年4月、世界最大の豪華客船として、ニューヨークへ向け出航したタイタニック号は、その処女航海を終えることなく海の底へと沈んでいきました。
マードックは、タイタニック号に乗船していた1等航海士であり、船が沈む最後の瞬間まで勇敢に乗客の救出にあたった乗組員の一人です。
彼は航海中、家族に手紙を書くのが日課であり、そこには自分の近況はもちろん、家族を気遣う思いが必ず綴られていました。
そんなマードックからの「最後の手紙」には、乗客達で賑わう船上の様子や大西洋からの美しい眺め、そして事故を予感させるアクシデントについて、語られていたかもしれません
曲はその手紙に綴られていたであろう風景や彼の思いをアイリッシュ調のメロディーで描いていきます。
マードックからの最後の手紙を「読む」ように聴いていただけたらと思います。(樽屋雅徳)
演奏人数の目安 :34人 ※各パート1名(optionalは-1、div.は+1)で算出
Piccolo / Flute 1 / Flute 2 / Oboe / Bassoon / Eb Clarinet / Bb Clarinet 1 / Bb Clarinet 2 / Bb Clarinet / Bass Clarinet / Alto Saxophone 1 / Alto Saxophone 2 / Tenor Saxophone / Baritone Saxophone / Trumpet 1 / Trumpet 2 / Trumpet 3 / Horn 1 / Horn 2 / Horn 3 / Horn 4 / Trombone 1 / Trombone 2 / Trombone 3 / Euphonium (div.) / Tuba / String Bass / Timpani / Percussion 1 (Triangle, Crash Cymbals, Suspended Cymbal, Glockenspiel) / Percussion 2 (Bass Drum, Bodhran*) / Percussion 3 (Tambourine, Ships Bell, Tom-toms, Snare Drum, Crash Cymbals) / Percussion 4 (Vibraphone, Bass Drum, Glockenspiel) / Piano<編成に関する補足>*Bodhran(ボーランまたはバウロン):アイルランド打楽器で片側にのみ皮を貼ったフレームドラムの一種。片一方の手で太鼓の内側から皮のテンションを変え、ビーターを使って叩く。
*Bass Clarinet加線:下第4線の実音C(記譜レ)、実音Cis(記譜レ♯)について、使用楽器の最低音がLow Cでない場合には、オクターブ上げて演奏してください。
樽屋雅徳 Taruya Masanori
フランスで吹奏楽曲「Ardent Overture」を出版。代表作として「絵のない絵本」「民衆を導く自由の女神」「マゼランの未知なる大陸への挑戦」「ラザロの復活」「マードックからの最後の手紙」などがある。
全国の吹奏楽団やマーチングバンドからの委嘱も数多く、その作品の多くが国内外問わず広く演奏され、日本でもっとも人気のある作曲家のひとりである。また、作曲・編曲の傍ら、吹奏楽指導やコンクール等の審査員、執筆活動などでも多くの成果を挙げている。
2004年〜2018年まで銚子市立銚子高等学校の音楽監督を務めマーチングコンテストで全国大会へ、吹奏楽コンクールでは東関東大会、東日本大会へと導く。
現在はベルモンテウィンドオーケストラの指揮者・音楽監督を務め、指導者としても高い評価を受けている。
関連楽譜
この商品には編成などの異なる別の版がございます。お間違えないようお申込みください。スタディスコア
音源
フォスターミュージックブログ